あっという間に夏も過ぎ、しばらくコラムを書かないでいたところある方から「セカンドオプションのコラム サボりすぎ」とお叱りを受けました…。
前回、前々回は空気圧の話を書きましたが、今回は話題を元に戻し「タイヤで泣かないための革命的マイカー節約術!」の続きとして、どうしたらタイヤの維持費が安く抑えられるか、その第2回です。
第2回のテーマは「純正サイズを選ぶのはあなた!」
前回は「タイヤ選びは車選び」ということで、「車を買うときはタイヤサイズを意識しよう」「その車種しか履いていない独特なタイヤサイズの車に乗ると、タイヤを買うときに苦労する」というお話をしました。
今回は同じく車を選ぶ際の注意点なのですが、
ひとつの車種にも純正タイヤサイズが複数設定されていて、その複数あるタイヤサイズの違いがタイヤ交換の際にどれくらい影響するか、というお話です。
どういうことか説明していきましょう。
みなさんが車を購入するとき、使用目的や価格、デザインなどいろいろな角度から検討して車種を決めると思います。
次に新車の場合ですが、その次に選ぶのは「グレード」になりますよね。
エンジン排気量は何ccか、4駆か2駆か、何人乗れるか、などなど、
ひとつの車種に設定されている複数の要素からグレードを特定していくことでしょう。
このときに、実はタイヤサイズも決まります。
オプションとしていくつかのタイヤサイズを選べる場合もありますが、グレードを選ぶことによってタイヤサイズが決まってしまう場合が多いでしょう。
ここで多くの人はタイヤサイズを意識しないでグレードを選びます。
そのためタイヤ交換の際にこんなはずじゃなかったということになりがちです。
例としてとあるミニバンでグレードごとに採用されるタイヤサイズを紹介しましょう。
・235/50R18
・225/60R17
・215/65R16
グレードによってこの三種類のいずれかのタイヤが装着されています。
これを、例としてブリヂストンの2017春の新モデル
ECOIPA NH100 RVのメーカー希望小売価格(税込)で比較してみましょう。
・235/50R18 36,720円/1本 146,880円/4本
・225/60R17 28,296円/1本 113,184円/4本
・215/65R16 25,812円/1本 103,248円/4本
どのお店でも実際には値引きがあるでしょうからこの限りではないにしろ、これほどの価格差が出ます。
ここでは16インチから18インチと3段階の設定があるのですが、その違いは何かというと「ホイールの径の大きさ」と「タイヤの幅の太さ」です。上から大きく太くなっています。
その分価格も高くなるというわけですね。
次回以降改めて「インチアップ」について書きますが、
世間一般に「ホイール径は大きいほうが見た目カッコいい」という風潮があります。
ただしその場合、タイヤ自体のの外径サイズが変わると基本的に車検は通りませんから、横からみてタイヤの黒い部分(銘柄やサイズが刻印されている部分)が少なく薄くなっていきます。
昔はインチアップについては自動車メーカーは同サイズもしくはせいぜい1サイズ大きいサイズを用意していた程度でした。
インチアップしたい人はサードパーティ(社外品)の商品から好きに選んでくださいね、ということだったのです。
それが今では新車販売時点からインチアップしたサイズを複数用意しています。そのため、タイヤサイズ以外の要素を優先させてグレードを選んだ場合、場合によってはより高い金額のタイヤを買わなければならなくなることがあるのです。
したがって、タイヤにかけるお金を安く抑えたいならば
車を買うときにグレードやオプションを選べるならばタイヤ・ホイールサイズは小さいほうが後々お金はかからないということになるわけです。
見た目を取るか、維持費を取るか、それはあなた自身の選択に委ねられているのです。
一方で中古車の場合も、販売されている時点で装着されているタイヤ・ホイールサイズ以外に選びようがない場合がほとんどですので、なおさらよくサイズを確認することが大事です。
これで苦労する人が当店にも本当にたくさん来店します。
では次回はその「インチアップ」についてさらに書いていきたいと思います。
(文・今井 孝)
※記載した内容は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。